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マエルの航海日誌(Le voyage de Maelle)

第24回 次の目的地:ブラジル(2008年2月)
掲載月:2008年12月

マエル

(マエルより)

セネガルの次にどこへ行こうか家族で話し合った結果、行き先はブラジルに決まった。南米までは約2~3週間の航海になるから、かなり入念な準備が必要。まずは船の整備。マストの先からキールの底まで、不備がないか徹底的に調べる。成り行き任せにはできないし、手抜きをしたらあとで大変な目にあうかも知れないから。穏やかな海でも、急にその姿を変えて容赦なく人々に襲いかかるときもある。

パパとママは船を片側に傾けてハルのペンキの塗り直し。こうすると、水中の抵抗が少なくなって、スムースに船を進めることができるようになる。今回の長い大西洋横断の旅も、これでちょっとはスピードアップができると思う。

ママは、何かがあったときに備えて30日間分の食料を用意した。何が起こるかわからないから、食べ物は常に余分に船に積んでおく必要がある。長期間保存できる缶詰や乾燥食品はたっぷり買い込んだ。それから生鮮食品。友だちのポーリンに手伝ってもらって、40キロの果物を直接木からもいだ。なるべく長期間保存が出来るようにしたいので、色んな熟れ具合のものを選んだ。グレープフルーツ、オレンジ、レモンは長持ちするのでたくさん採ったし、パパイヤやバナナも入れた。バナナは早く熟しても、4,5日天日に干しておけば何ヶ月経っても食べられるので重宝する。野菜は40キロ船に積み込んだ。ジャムにしたり、海が荒れて料理が出来なくなったとき用に、直ぐに食べられるよう調理して瓶詰めにもした。長期保存できる乾燥肉も作った。ヨーロッパにある保存食品や加工食品を売っているスーパーマーケットなんて、ここにはないから。自分たちでどうにかしなくちゃ。

2、3年前、インド洋を横断したときは4か月の船上生活になった。今回もそのときと同じように、準備し忘れたものがないか何度も確認した。いったん海に出てしまったら気づいても遅いから。

マエルとアキュチェック

航海中に病気になったときのことも考えなければならない。ママは薬棚をチェックして、虫垂炎の応急処置に使えるものを補充した。パパと私は盲腸の手術をしていない。万一の場合に備えて、食塩溶液も何本か用意した。深刻な事態が起きたときに船の位置をすぐに確認してもらえるよう、救援信号とイリジウム衛星電話を備えているけど、自分たちで処置ができるような準備は必要。ママはマラリアの薬も用意した。

私の糖尿病に必要なものはすべて揃っている。最近すごく落ち着いているので、急に問題が起こることはないと思う。グルカゴン数セットと、グルコース溶液を何本かは常に用意してあるし、新しい血糖測定器にも今ではすっかり慣れて、使いこなせるようになった。

パパは燃料タンクと貯水タンクを満タンにして、予備の携帯燃料を用意している。結構時間のかかる作業みたい。私は航海中に勉強が遅れてしまわないよう、通信教育の予定を先取りして進めている。海が荒れたり船酔いしたりすると勉強するのが難しくなるし、最悪、全くできなくなってしまうこともあるから、ちゃんと準備しておかないといけない。

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